3月6日 予算委員会で質問に立ちました。
一億円超の未収金を抱える高知県農業公社
解説
高知県農業公社は、昭和47年に県の100%出資で財団法人として設立。
事業は、農地保有合理化の促進(農業経営規模拡大・農地の集団化)や就農支援資金の貸付、土地付きレンタルハウス事業などである。
このように公社の果たすべき役割は大きいところであったが、各事業において詐欺事件などで約6千万円の欠損処理を行い、累積赤字のまま計上されている。
また、レンタルハウスなどの農家への貸付金の未収額が約1億円を超え、20年度末も資金不足が生じる事態となっている。
農業公社は、利益を生む団体ではなくこれらの欠損金の穴埋めは見込めない中どうやって経営を保っていくのかを聞いた。
今後の就農支援策については、単に資金の提供だけではなく、農業実習、経営方法、流通の支援など一連のカリキュラムを組んで習得させまた、経営が軌道に乗るまで側面的な支援を続けていくことが必要であるとの考えを述べた。
(桑名)
高知県農業公社が担う役割や産業振興計画における位置づけを聞く。

(知事)
農地の斡旋・仲介によって農業への参入や規模拡大を図ることや新たに就農を希望する方の相談や資金貸付などを役割としており、今後の農業の担い手の育成に必要なものである。

(桑名)
その農業公社の経営状況が悪いと聞くがいかがか。

(農業振興部長)
昭和62年に1470万円の赤字になり、平成19年度末では、5972万円の累積赤字となっている。また、過去に「土地付きレンタルハウス事業」などの利用料について未収金が増え19年度末で10,055万円となり、事業原資の借入金の返済財源が確保出来ず資金繰りが大変厳しい状況である。

(桑名)
平成20年度末も資金不足が生じると聞いているがどの様に対処するのか。

(農業振興部長)
約700万円の資金不足が生じる見込みであるが、本年度の国・県の補助金を農業公社に3月に概算払いをすることにより資金不足を解消する。

(桑名)
年度を無事越えたとしても、21年度中に資金不足が生じた場合はどう対処するのか。

(農業振興部長)
経営改善計画を着実に実行し未収金の回収にも努めるが、資金不足が生じた場合には、金融機関との合意の上、当座貸越枠を活用することで対応する必要があると考えている。

(桑名)
昨年3月に、経営改善計画書が作成されたが、今置かれている状況については、もっと早くから気づいていたはずである。このような財務状況が発生するにおいて農業振興部としてはどのような指導を行ってきたのか。

(農業振興部長)
「農業会議とのワンフロア化」や「役員の兼職化」など経費の節減と併せて、土地付きレンタルハウスの未収金回収については支払いに応じない債務者に対しては、司法に判断を求めるなど「未収金回収の強化」を指導してきた。その結果、平成19年度までに、5,725万円の未収金を回収したが、19年度には、農産物価格の低迷や生産資材の高騰などで新たに12,155万円の未収金を発生させてしまった。

(桑名)
未収金の発生は農家への経営支援の方法にも原因があったのではないか。1億円の未収金の回収方法も含め、今後の経営改善をどう図っていくのか。

(農業振興部長)
延滞農家に対する経営指導が十分でなかった。今後は、JAや農業振興センターと連携して延滞農家の現状把握を行い、経営改善計画の策定と経営指導に取り組み未収金の回収に繋げていきたい。

(桑名)
今後は、農業公社を核とした就農支援を強化しなければならないと考えるが知事に聞く。

(知事)
就農支援は、相談から技術習得、営農開始、経営発展段階までの各段階で、必要となる情報を一元的に提供でき、相談内容に応じた支援機関を的確につなぐなど総合的な機能を発揮できる体制が必要であると考える。今後は、農業公社の農地の斡旋・仲介といった就農支援策をもう一段強化して総合的に取り組むための事業を検討していく。

地産地消で農業の足下を固めよ
解説
農業には、JAを通して高規格の作物を生産集荷する「まとまりの農業」、人とは違った生産方法や流通の「こだわりの農業」、規格をこだわらなく生産をする「まとまれない農業」がある。
高齢者や中山間地域では「まとまれない農業」が多く存在する。この「まとまれない農業」をどうまとめていくのかが、産業振興計画には書かれていない。
トップレベルの生産者をより伸ばすことも必要であるが、支えとなる露地農業を押し上げていくことを忘れたら農業の基盤が崩れてしまう。
(桑名)
産業振興計画には、「まとまり」が重視されているが、他にも、農業には「こだわりの農業」と「まとまれない農業」が存在する。この「まとまれない農業」をどう支えていくか。

(知事)
本県農業施策の基軸は、「まとまりの形成」である。生産面では、コスト高や価格低迷により農業から離脱していかないように、生産者どうしが向かい合い、お互いが学びあう関係をつくることが第一であり、ひいては農業所得の向上、担い手の育成に繋がっていくものと考える。また、流通販売面においても、量販店の価格支配力の増大などに対応するためにも「まとまりの形成」は必要である。しかしながら、事情により現段階では「まとまりの場」に入っていけない農家に対しても要請に応じ支援していく。

(桑名)
JAと組合員である生産者の関係とJAの果たす役割をどう考えるか。また、二級品や規格に合わない作物の受け皿を作ることも農業の基盤を支える大切なことと考える。たとえば、赤岡の市場がその役を果たし、全国からも注目をされ視察も相次いでいると聞くがこれをどう評価するか。

(知事)
組合員のJA離れもあるがJAが「協働の精神」に立ち返り信頼関係を取り戻すことが重要であると考える。赤岡青果市場は、自由な経済活動として懸命な経営努力をして、現在の地域における地位を築いてきたと思う。

(桑名)
地産地消を進めるならば、高水準の規格でない露地野菜などを学校給食や外食産業に活用するべきである。特に、需要の多いタマネギ、ジャガイモ、ニンジンなどの給食三品は、本県での生産も可能であり今後は、産地形成や流通の仕組みをつくるべきと考えるが農業振興部長に聞く。

(農業振興部長)
学校給食は、系統より厳しい単一の規格があったり、外食産業ではメニューが数ヶ月前から決まるためある程度の供給力を持つことが必要。この供給力を持っているのが直販所であるが学校給食、外食産業への対応は充分ではない。今後は、それぞれに対応できる直販所を三年間で六カ所をモデルとして育成していく。また、需要の多いタマネギ、ジャガイモ、ニンジンなどは直販所などを中心に生産者のまとまりを促し業務筋へのマッチングを図っていきたい。

激化する早場米戦線
解説
早場米は地産外商の本県の代表的な作物であるが、近年産地間競争の中で苦戦を強いられている。
収穫時期が早く東国原知事のキャラクターで売り出す宮崎県や早期化が進む関東・関西近県など今後はこれまで以上の販売合戦が予想されている。
(桑名)
早場米の競合県に対する戦略について聞く。

(知事)
日本一早く出荷できる「南国そだち」の強みを生かしてコシヒカリとのリレー出荷を行う。今後は、一層の早期出荷と量の拡大をはかり県外量販店での棚どりを強化する。また、大河ドラマ「龍馬伝」を活用した高知の新米をイメージさせる販売促進活動を推進していく。
地域の実情にあった介護保険施設を
解説
県では、高齢者の保健福祉を図るために「高齢者保健福祉計画」と市町村の介護保険事業計画の達成を支援するための「第4期介護保険事業支援計画」を一体的に作成している。その第4期計画の中で、施設整備の考え方を聞いた。特に「特別養護老人ホーム」の整備は、国の指導で個室しか認められていないが、個室は利用料も高額になり、本県の高齢者の経済状況では利用がしづらく、相部屋の整備を必要ではないかとの見地から質問をした。
(桑名)
第4期計画での介護保険施設の整備のあり方ついて、今後高齢者の増加も見込まれることから、一定の施設整備も必要ではないかと考えるが整備のあり方について聞く。

(健康福祉部長)
市町村において必要性が認められる広域型の特別養護老人ホームを新たに320人分整備をすることとしている。グループホームなど地域密接型の施設についてもその市町村に真に必要と認められるものについては、3年間で整備することとしている。この結果、新たな施設整備は広域型・地域密接型併せて902名分となる予定。

(桑名)
9月定例会でも質問したが、低所得者の多い本県では、入居費のかかる特別養護老人ホームの個室への入居は、実態に合わないのではないか。整備に当たっては、一部多床室を確保することも必要と考えるがその後の検討状況を聞く。

(健康福祉部長)
市町村の意見を参考にしながら、施設定員の3割程度までを基本に多床室も補助対象としていく予定である。

チャンス到来、エンジン01オープンカレッジ
解説
エンジン01とは新しい文化を生み出そう異分野の文化人や知識人が2001年に立ち上げたボランティア集団である。この集団が、今秋、「エンジン01文化戦略会議オープンカレッジIN高知」を高知市にて開催。テーマは「高い知、高知。大自慢大会〜暗い日本を自慢で明るく元気に〜」。各界の著名人が130名来高し3日間にわたり様々なイベントや講演会行う。
(桑名)
開催地の高知市が主体となって取り組んでいるが、県としても、県下全体のイベントとして位置づけ県内市町村の参画を促すとともに、より主体的にかかわり積極的に支援していくべきと考えるか知事に聞く。

(知事)
エンジン01オープンカレッジは、高知県の情報発信力を高める、そして高知を多くの著名人に知ってもらう絶好の機会である。この取り組みを一過性に終わらせない、そして高知市だけではなく出来る限り全県の取り組みに広げて行くことが理想である。市町村の積極的な参画を勧めていく。

7月9日