平成22年3月8日、高知県議会予算委員会にて質問を行いました。(要旨抜粋)
◆前文
昨年夏、国民の期待を受け、民主党鳩山政権が誕生した。しかし、その支持率は下降し続けている。
一方、自民党も一向に支持率が上がらない。二大政党制を目指そうとしている中、第1党、第2党の支持率が低下する現象は政治の危機的状況と言わざるを得ない。我々、政治に携わる者はしっかりと反省をしなければならない。
さて、その要因は、民主党は、政治と金の問題であり、また、自民党はなかなかそれを攻めきれていない所にあると言われている。
しかし、私は、単にそれだけの問題ではないと考える。それは近年の先送り政治のツケが今回ってきていると思っている。国民はどの方向に向かって進んでいけばよいのか、政治が示し切れていないことが政治不信となっているのだろう。現状に対しての対処の政治も必要だが、一方では中長期的な国のビジョンを描いていくことが重要である。
選挙目当ての政策から、国造りの政策へと自民党、民主党が競い合ってこそ政治への信頼が戻って来ると信じるところである。
◆国民総幸福量について
これまで、日本は国の力や豊かさを示す数値をGDP(国内総生産)やGNP(国民総生産)という経済指標に求め、その上昇を図ろうと懸命に働いてきた。しかし、最近では、所得の上昇と国民の幸福度は一致しないというデータも出てきている。内閣府が出している「国民生活白書」では、1981年(バブル期)の国民一人当たりのGDPが273万円、2005年には、424万円まで増加しているが、国民の幸福度は下がる一方である。経済力は、幸福の基礎となる部分であり更なる向上を目指さなければならないことは間違いないが、成熟した社会ではそれだけでは、豊かさを図ることはできない。今後政治が成さなければならないことは、国栄えて国民貧しくや、会社儲けて社員貧しくではない構造を創ることである。これは、高知県でも同じことであり、尾崎県政が目指す豊かな高知とは何かを聞いてみた。
(桑名)
産業振興計画で県勢浮揚を図るというが、この県勢とはなにを指しているのか聞く。

(知事)
下降傾向にある本県の経済力を上昇傾向に何としてもやり遂げる。また、併せて福祉の充実や教育の充実を図っていき、その結果として物質的のみならず、精神的にもどのような状態であるのか、これを持って県勢と考える。そのためにも、産業振興計画・教育振興基本計画・日本一の健康長寿県構想を打ち立てて努力しているところだ。

(桑名)
GDPやGNPに対して、GNH(国民総幸福量)という新たな考え方についての所見を聞く。

(知事)
これまでの歴史の中で、経済は発展したが、公害問題がおこった。また、GDPは成長したが雇用の切り捨てや賃金カットが行われた。本県においても、経済発展のためならどんな施設でも県外から誘致すればいいということではなく、地域の強みをいかに活かしていき、やる気をどう伸ばしていくのかが重要と思っている。経済発展に伴って福祉や教育はどうなったのか、常に謙虚な気持ちでチェックをしていく。GNH(国民総幸福量)の考え方は極めて重要であり、県民世論調査の在り方も工夫していきたい。
◆外国人参政権付与について
この問題は、永住権を得た外国人が地方選挙にかぎって選挙権を得られるようにするものである。賛成の意見は、長く日本に住んでいて問題も起こさないし、税金も払っている。地域活動をしている人も多い、だから地方の選挙権与えても良いではないか、単純な考えであり、感情論である。しかし、税金は、公共サービスをうける為のものであり、また、我が国では納税の有無や多寡とは無関係に参政権は与えられている。長く住んでいることも国籍が取得しやすくなることはあっても参政権の関連は見出すことはできない。そしてなにより、参政権は直接国益を損なう恐れがある。地方だから良いではないかの意見もあるが、事実、名護市の市長選挙結果などは国政に影響を与えるものである。また、自国と二重に選挙権を持っているときに、両国間で紛争が起こった場合どうなるのか。当然本国に忠誠を捧げることだろう。我が国の運命に責任を持てない外国人に参政権を与えることは反対である。
(桑名)平成7年に外国人の地方参政権について、最高裁の判決が出ているがどう解釈するか聞く。

(知事)憲法93条の規定は、「我が国に在留する外国人に対して選挙の権利を保障したものということはできない。」との判断を示している。また、同じ判決の中で、法律を持って選挙権を付与する措置を講ずることは憲法上禁止されるものではない旨の記述もあるが、これは、傍論であり、判決としての拘束力を持つものではないと理解する。

(桑名)知事として、外国人地方参政権をどう考えるか、聞く。

(知事)地方といえども国政に大きな影響を与える場面が増えてきている。安全保障や教育にも関わってくる点が多々あると考えている。慎重な上にも慎重に検討すべきである。

(桑名)判決を尊重するならば、外国人に地方参政権を与えることに反対する立場と理解してよいか。

(知事)憲法解釈上、これをよって必ずしも認められたとか、そういう判断のできる問題ではない。その点についてはストレートに判断している形にはなっていないのではないか。民主主義の根幹に関わる議論は、相当慎重な議論をなければ判断できない。
◆陸上自衛隊第50普通科連隊の移駐について
香南市に普通科連隊が移駐してくる。これに対し、ある団体から、射撃の訓練や夜間訓練を行わないことや部隊の行動について制限をする要望書が県に提出をされている。そもそも自衛隊とは、災害対策で組織されたものではなく、外からの敵や脅威に対して国民の命と財産を守るために存在する組織である。実射の訓練や国民保護法に基づく訓練で住民を参加させない訓練などありえない。自衛隊員は24時間、過酷な状況下で任務や訓練を行い、いざという時のために働いている。彼らを支えているものはお金ではなく、「名誉と誇り」である。その「名誉と誇り」は、だれが与えるのか、守ってもらっている国民であり県民である。
(桑名)第50普通科連隊と今後どのように信頼関係を構築していくのか聞く。

(知事)平成18年に善通寺で創設されて以来、いい信頼関係を築いていると感じている。チリ地震による津波の問題の時も、県からの要請がなくても自らの判断により情報派遣員を派遣していただいた。頼もしく思っている。移駐後は一層意見交換の機会も緊密に持ち、しっかりと信頼関係を築いていく。
◆認定リサイクル商品の公共事業への普及について
ゴミをゴミとしない社会を目指すために、平成16年認定リサイクル製品制度を創設した。しかし、製品数は増えず、特に公共事業においては認定をもらっても採用もなく、不満の声を上っている。他県においては、リサイクル製品を優先的に使用するところもあるが、このままであると制度自体の在り方も考えなければならないのではないだろうか。
(桑名)認定製品なのに公共事業で使用できない理由はなにか聞く。

(土木部長)認定があるかないかだけで、全く同じ機能の製品を排除できない。また、認定製品が少ないので、他の業者への影響を考慮してリサイクル製品のみを指定することが出来ない。

(桑名)リサイクル製品については、認定する環境部門と使用する土木部門が常に協議をして開発や利用を考えなければならないと思うが、これまで協議したことがあるのか。

(土木部長)関係部局間で情報を密に調整したことはない。

(桑名)このままだと、認定リサイクル制度自体の在り方も考えなければならないと考えるが、聞く。

(林業振興・環境部長)リサイクル製品や制度が十分に周知されていないのは事実である。他部局と連携をしてPRに努める。また、先進事例も参考にしながら制度自体の見直しも検討していく。

3月8日