6月定例会本会議にて質問をおこないました。

知事の政治姿勢について

○桑名
ここにこのような一文がございます。「われわれは灰のなかから立ちあがりました。苦しかったあのときの状況を思いだしてください」。「まえにくらべて、どんなによくなったことでしょうか。いまの経済はよくないと言う人がありますが、これからはもっとよくなります。みなさん自身の働きによって。私がやるのではありません。みなさんがやるんですよ。私どもも、みなさんと一緒に頑張ります」。これは、今から50年前、昭和34年の池田勇人元総理のスピーチです。この演説内容は、今、使われても何ら違和感はありません。50年前も公害問題など多くの社会問題を抱えていましたが、しっかりと解決をして、生活水準や文化を目まぐるしく進歩させ、現在に至っております。東日本大震災からの復興など多くの問題が山積されている日本ですが、50年後はこれらの課題を必ず解決し、さらにすばらしい国となっていることでしょう。
また、この演説の中に、今後県政を進めるに当たって欠かせない一文がございます。それは、「私がやるのではありません。みなさんがやるんですよ。私どもも、みなさんと一緒に頑張ります」と、主人公はだれかを明確にしたところです。所得倍増をなし遂げたのは、池田勇人氏や政府ではなく、国民が実現したのです。今、本県では、産業振興計画や日本一の健康長寿県構想、教育振興基本計画などを実行することで県勢発展を目指しておりますが、いま一度、主人公はだれであるのかを明確にすることも必要だと考えます。
池田勇人氏は、大蔵省出身で知事の先輩でもあり、今後、尾ア知事も日本をしょって立つ人物になっていかれるでしょうが、ぜひ主人公である県民を奮い立たせるすばらしいメッセージを送っていただければと思います。


○知事
 まず、主人公である県民の皆様にメッセージをという話でございます。言うまでもなく、主人公は県民の皆様でありまして、この県民の皆様へのメッセージ、どのように発していくかということについては、私も就任以来いろいろと意を配してまいりました。御指摘の池田勇人元首相がこのようなメッセージを発せられたということ、本当に現代にも通用するお話かと思いますが、ただ非常に留意しなければならない点として、池田勇人首相の時代と今の時代、余りにもいろいろな点において情勢が違う、また特に高知と日本全体ではいろんな意味において状況が違うというところではなかろうかというふうに思っています。
池田勇人先生が当時総理であられた時代というのは、まだ国民の間に行政や政治に対する信頼感があった。また、時代というのも大いに右肩上がりの時代であって、多くの国民の皆さんが厳しいながらも希望を抱いていた、そういう時代であったろうというふうに思います。翻って、今の状況を見ましたとき、果たして政治や行政に対して県民の皆様からそれだけの信頼感があるであろうか、またさらに言えば時代の趨勢として右肩下がり、これが想定される時代ではなかろうか、まして高知県の場合には人口減少、高齢化、これが真っ先に進んでいく中で、非常に厳しい客観情勢にあるということ、ここにも留意していかなければならないと感じてきたところであります。
このような非常に厳しい状況において大切なことは、何といっても私は官民協働での取り組みを進めていくことだというふうに思っています。そして、この官民協働をなし遂げていくために、まず大事なことは、必ずしも政治や行政に対する信頼感というものが県民、国民の皆様の中に十分ない中において、大事なこととして言えば、官の本気度を県民の皆様に信じてもらえるようになることだと、そのように考えてきたところでございます。そういうことで、これまでも、私は常日ごろより、まず県庁が汗をかいてまいりますと、何よりも私が汗をかいてまいりますということを繰り返し申し上げてまいりました。最初、産業振興計画策定いたしましたときは、果たしてまたつくっただけの計画をつくってどうするとか、よく言われたものでありますし、どうせやったちいかんわやというようなことも、よく言われたものでございます。とにかく本気でやるんだということをお示しするために、一番最初の年のキャッチフレーズは、本気で実行ということでありました。
以来3年、4年、この実行を続けていく中で、徐々に徐々に県民の皆様の中に我々としての本気度、例えば産業振興計画実行に対する本気度を信じてくださる、そういう御意見が少しずつ出てきた。そういう中で、徐々に一緒にやっていこうとか、さらにこれからは我々が頑張らなければならないとか、そういうお声が少しずつ出てくるようになってきてくださったこと、これは私どもにとっては喜びであります。皆さんがやるんですよ、我々も頑張りますから、そのように池田首相はおっしゃいました。今の時代において、高知県において、私が言わなければならないのは、我々こそ一生懸命頑張ります、一緒に頑張りましょうと、そういうことではなかろうかと思います。今までもそう申してまいりましたし、これからもそのように申し上げさせていただきたいと、そのように思います。



憲法改正について

○桑名
我が国が主権を回復したサンフランシスコ講和条約の発効から60年目になる4月、自民党は新たな日本にふさわしい日本国憲法の改正草案を発表しました。主な改正点は、天皇陛下の位置づけ、国旗・国歌の規定、自衛権の明記、家族の尊重、環境保全の責務、憲法改正発議の要件緩和など、時代の要請や新たな課題に対応した改正案になっています。そもそも現行憲法は、ハーグ陸戦条約において、占領した軍隊は相手国の国内法を変えてはならないということが明確にうたわれているにもかかわらず、アメリカによって半ば強制的に押しつけられたものです。以来65年間、一度も改正されず今日に至っております。時代は大きく変わりました。憲法は国民の価値観を映し、国の形や国の心を書き上げるものです。現行憲法は、果たして今の国民の価値観を映しているのでしょうか。また、東日本大震災からの復興や領土問題など内外に多くの問題を抱え、国家のあり方も問われるようになりました。我が国が将来にわたってどんな国を目指すのか、国民の関心も高まっているのではないでしょうか。
自民党が目指す国とは、先祖から受け継いだ伝統的な知恵を尊重し、それを子孫に伝えていくという保守主義の哲学に基づいた日本らしい日本であります。憲法改正は、自民党だけではなく、たちあがれ日本やみんなの党も改正案の考え方をまとめ、維新の会も公約に憲法改正を盛り込んでおります。また、5月24日には、衆議院憲法審査会で現行憲法の各章ごとの検証が始まりました。最近の世論調査においても、報道各社で改正賛成派が50%を上回り、反対派は30%前後という結果が出ています。さらに、フジサンケイグループの調査では、憲法改正の国民投票について、投票したいという人が82%と非常に高い関心を寄せております。
知事は、このように憲法改正の議論が高まってきたことをどう受けとめ、憲法改正についてどのように考えるのか、御所見をお聞きいたします。
憲法改正議論は、天皇制のあり方や現憲法9条にかかわる自衛権などが注目を集める一方、地方分権が問われる中、地方自治条項に関する憲法改正議論は余り活発ではありません。自民党改正案では、地方自治の本旨を明らかにし、国の地方自治体に対する財政措置なども盛り込んでおります。さらに、地方選挙の参政権も日本国籍を有する者と規定いたしました。今後、全国知事会においても議論が進むことでしょうが、地方自治を預かる知事として、憲法改正議論に当たって地方自治の分野で望むことは何か、御所見をお聞きいたします。


○知事
憲法改正議論の高まりをどう受けとめ、憲法改正についてどのように考えるかとのお尋ねがございました。我が国は、東日本大震災からの復旧・復興を含めまして、数多くの困難な課題に直面しておりますものの、政治が現状を変えられないこともありまして、長い停滞から抜け出せない状況に陥っておるわけであります。こうした状況のもと、国民の間に将来に対する閉塞感がもたらされ、この国の将来像をどう描くかということを含めまして、憲法改正を伴う諸制度の見直しに国民の関心が高まっているんではないか、そのように受けとめております。
我が国の憲法には、基本的人権の尊重など極めて重要な内容が含まれておりまして、軽々に変えられるべきものではないと思っておりますが、一方で制定以来の時代の変化や流れに対応し切れなくなっており、変更を求められる内容もあるんではないか、そのように私自身も思っております。こうしたものについては、改正の必要性も視野に入れて活発な議論を行っていかなければなりません。我が国の憲法、現行では硬性憲法でありますので、徹底した国民的な議論を積み重ねていくということが非常に重要だと考えておるところです。後ほども申し上げますが、この中には当然地方自治にかかわることも含まれると、そのように考えております。
次に、憲法改正の議論に当たって、地方自治の分野で望むことは何かとのお尋ねがございました。地方自治の充実に向けた憲法改正の議論につきましては、これまでも全国知事会において、国と地方の役割分担や地方自治体の財政自主権の保障などを憲法に明記することを求める報告書が取りまとめられております。また、現在、広域自治体を含む地方行政体制のあり方を検討する特別委員会が設置され、意見の取りまとめも行われているところであります。私としましても、この問題は今後の地方自治体にかかわる重要な課題だと認識しておりまして、地方分権の推進に向けて、地方が地域の実情に合った政策を展開するには、地方行政体制と国と地方の役割分担がどうあるべきかといった観点から、積極的な議論が展開されることを望んでおるところでございます。
こうした点から申し上げますと、昨年、ややもすればこれまで受け身の立場にあった地方が、国の政策決定過程に、その企画立案段階から意見を反映させる仕組みといたしまして、国と地方の協議の場の法制化を実現させましたことは画期的な取り組みであったと考えております。今後、引き続き、全国知事会における取り組みも含めまして、さまざまな機会をとらえまして、地方自治の充実につながるような積極的な発言、行動をしてまいりたいと、そのように考えております。



都市機能の向上

○桑名
ことし2月に、歴代の副知事職であった中山間総合対策本部長に知事みずから就任して陣頭指揮をとるとともに、本年度から中山間地域対策課を新設して、中山間対策の推進体制を強化しました。私は、中山間地域における生活を守ると産業をつくるという命題に本腰を入れる知事の覚悟を感じました。人口の高齢化が進む中、当然、中山間地域の高齢化は著しく進行しており、それに伴う弊害や課題は山積しております。集落の維持すらも困難であり、まさに待ったなしの状況です。今後、知事が言っているように、対症療法にとどまらず、中山間で新しい価値を生み出せるような抜本対策を集落の維持・発展のために講じていかなければなりません。一方、本県都市部でありますが、中心市街地や新興住宅地の空洞化、慢性的な交通渋滞、また先般報道にもあった高知市での孤独死に象徴される独居老人の不安定な生活など、都市部特有の課題も山積しております。これらの課題も中山間地域と同じく待ったなしの状況です。
さて、都市部と中山間地域の関係を経済面から見れば、表裏一体の関係にあります。中山間地域や1次産業の潤いが、都市部の経済を活性化させることは間違いありません。また、都市部の利益が中山間地域に回ることも事実であります。私が、平成19年に初当選したときにおける選挙のキャッチフレーズには、文豪徳冨蘆花の国家の実力は地方にありという言葉を使わせていただきました。これは、地方が国家を支えていることの自負を持つことと、地方の役割をしっかり果たすことが、今後地方が生き延びていくための心構えであるといったことをあらわしたものです。私は、決して都市と地方の対立をあおるものではありません。地方には地方の、都市には都市の果たすべき役割があり、地方と都市がそれぞれの役割を果たしながら国土の均衡ある発展を図るべきだと考えております。このことは、本県中山間地域と都市部との関係にも当てはまるものだと思います。両者がお互いの役割を分担しながら、ともに活性化することで県土の均衡ある発展が図られるものだと考えます。
そこで知事は、本県都市部と中山間地域の果たすべき役割をどのように認識し県土の均衡ある発展を目指すのか、御所見をお聞きいたします。



○知事
本県都市部と中山間地域の果たすべき役割と県土の均衡ある発展についてお尋ねがございました。一般的に申しますと、都市部には、商工業などの経済的機能や中核的な医療機能、あるいは娯楽や生活関連サービスといった住民生活に必要な基幹的機能が一定程度集積され、そこに住む住民だけでなく、周辺市町村の住民もその機能を享受できるような役割が求められると考えております。一方、中山間地域は、住民の皆様が生きていく上で必要不可欠な食料・水資源の供給現場であるとともに、豊かな自然や歴史、文化など人々の心のよりどころとなるいやしの場の提供、森林資源による国土の保全や新たな循環型エネルギー政策の担い手といった役割、これらが期待されるものと認識をいたしております。
本県においても同様でありまして、都市部と中山間地域はそれぞれの機能を果たし、お互い支え合う関係にあります。ただ、本県の中山間地域では、全国に先駆けて進行する人口減少や高齢化により過疎化が進んでおりますし、都市部においても高齢化や地域社会のつながりの希薄さ、また中心市街地の空洞化や交通渋滞など、それぞれに課題を抱える中、期待される機能の維持がそれぞれ困難になりつつある現状もございます。このように、社会情勢が大きく変化します中、都市部におきましても、中山間地域におきましても、それぞれの地域地域の実情を踏まえて、市町村との連携のもとに課題解決に向けた対策を行い、生活を守り維持していくことで、それぞれの機能を発揮していくことが必要であると考えております。
具体的には、例えば産業面におきまして、第2期産業振興計画に次代を担う若者が地域地域で誇りと志を持って働ける高知県をつくるという成功イメージを掲げているところであります。地域地域という表現にありますように、それぞれの地域の課題解決に向けて、地域が持つ強みや特色ある資源を生かしていくことが大事だというコンセプトでつくられた計画でありまして、例えばこのために地域アクションプラン、これ全部で220ぐらいございますけれども、そういう取り組みを進めているということであります。
また、保健・医療・福祉の分野でも、日本一の健康長寿県構想の中で、地域医療の確保、さらにはドクターヘリを活用した救急医療体制の整備、さらにはあったかふれあいセンターの整備など、地域の支え合いを再構築する取り組みというのを行おうとしてきているところでございまして、またこれらの一連の取り組みをしっかりと遂行していくためにも、県内各地域に地域支援企画員を駐在させております。こうした取り組みを着実に進めてまいりますことで、地域全体、地域地域の活性化を図っていく、都市部、中山間地域、それぞれが相互に補完し合う県土の均衡ある発展に取り組んでまいりたい、そのように考えておるところであります。


○桑名
さて、本県の人口増減率を見ると、県全体で4%の減少、高知市で1.6%の減少となっており、中山間地域の人口流出をどうにか県都高知市が食いとめているのが現実です。もし、この高知市から東京や大阪などの大都市に人が流れ出すと、高知県自体が過疎地となってしまいます。だからこそ、中山間地域の振興と並行して、都市部の機能を高めていかなければなりません。今後、県の人口45%を占める高知市を初め各地域の中心部の活性化に向けて、県としてどう支援していくのか、知事のお考えをお聞きいたします。



○知事
各地域の中心部の活性化に向けての支援についてお尋ねがありました。各地域の中心部には、経済面では商業施設や事業所など地域の産業が集積をしており、さらに交流人口を呼び込む観光資源となり得る魅力もございます。また、生活面では地域の中核となる医療や福祉サービスが提供され、主要な交通の結節点ともなります。中心部が疲弊することは、地域全体にも影響を与える重要な問題となるものと認識いたしておるところでございます。また、さらに言えば高齢化の進展、さらには環境問題への対処という観点からも、いわゆる中心市街地の活性化、コンパクトシティー化、こういう発想というのは極めて重要だと考えてきたところであります。
こういうことから、例えば本県経済の中心となります高知市につきましては、例えば経済面では、県市で連携してはりまや橋周辺から高知城までの東西軸エリア活性化プランの推進、地域アクションプランとしてアンテナショップ「てんこす」の設置、龍馬の生まれたまち歩きなどによって、商店街の活性化、観光客の増加、幅広い経済効果を得ようと努力を続けておりますが、さらにそもそも公共施設を中心部にできるだけ集積させようとしておりますことも、これらを意識したものでございます。
さらに、ほかの地域を見ましても、地域アクションプランなどを活用しまして、安芸市や須崎市、四万十市など各地の中心部で、商店街の活性化やにぎわいのあるまちづくり、また各地の地域資源を活用した商品開発など、数多くの取り組みが進んでいるところでございます。生活面では、例えば高知市などにおいてパーク・アンド・ライドによる自動車交通の分散、路線バス等による効率的な都市内交通への再編、車両や施設のバリアフリー化など、公共交通の維持、利便性の向上に向けた取り組み、これらを進めていこうとしているところでございます。経済面、生活面、それぞれの取り組みを着実に実行していくということで、中心部の活性化、これをぜひ図ってまいりたいと考えております。



四国新幹線の整備について

○桑名
さて、都市の機能を向上させ、地域経済への波及効果が期待できる新幹線の話が高知新聞に掲載されました。まさに夢のような話ではありますが、全国的に見れば新幹線が未整備または開通予定のないところは四国だけです。新幹線の整備は疲弊している地方都市をよみがえらすための大きな手段であり、各都市は新幹線の誘致合戦を繰り広げています。スーパー特急方式による四国新幹線が整備されると高知―新大阪間が1時間52分、高知―高松間が56分となり、もたらされる経済効果については、都市間の時間距離の短縮により、観光交流の拡大やオフィス・商業施設の新規立地、都市機能の相互利用などが想定されます。また、新幹線建設に伴う公共事業の拡大や沿線市町村に新幹線設備の固定資産税が入ることは、疲弊している地方経済にとってはありがたい効果です。さらに、昨年開通した九州新幹線の効果で、鹿児島県ではビジネスチャンスが拡大し、地元雇用がふえ、高校生の就職率が大幅に上昇したとの報道もあります。
そして、何より四国の鉄道ネットワークの強化は、厳しい経営状況が続く土佐くろしお鉄道、阿佐海岸鉄道、土佐電気鉄道の再生のきっかけにもなることでしょう。気になる建設費ですが、全体像はまだ明らかになっておりませんが、仮に報道にあるように、高速化に欠かせない土佐山田―大杉間の整備に1,000億円が必要とすれば、地方交付税算入額を除いた実質の地方持ち出し分は全体の12%、約120億円となります。10年の工期で1年12億円程度の負担です。この金額が大きいか小さいかは、県民の声も聞かなければなりませんが、将来にわたってもたらされる効果からすれば決して高いものとは思いません。現在工事中の新幹線は、北海道新幹線、北陸新幹線、九州新幹線の長崎ルートです。調査10年、工期10年と言われる新幹線整備、都市機能を向上させ、各地域への経済波及効果も高い新幹線の整備は、20年後、30年後の高知県の姿を描くために必要なものと考えます。5月には、四国観光議員連盟でも新幹線の導入に向けた調査研究を行うこととなりました。
知事は、財務省在職中、整備新幹線の予算にかかわったと聞いております。今後、メリット、デメリットの詳細な検討も必要と思いますが、四国での新幹線の整備について現時点でどのようなお考えをお持ちなのか、御所見をお聞きいたします。




○知事
四国での新幹線の整備についてお尋ねがありました。四国への新幹線導入につきましては、昨年7月、四国4県の知事や四国経済連合会などで構成をされます四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会から、四国への新幹線導入などによる鉄道の抜本的な高速化の必要性について提言をされたところであります。また、先日の四国知事会議の場におきましても、新幹線を含めた鉄道の高速化の重要性や、今後、機運の盛り上がりの必要性について意見を交わしたところでございます。新幹線が導入されることによる効果といたしましては、議員のお話のように、各都市間の時間距離が大幅に短縮されますことにより、交流人口の拡大などによる観光振興や、オフィス・商業施設の新規立地などによる地域経済の活性化が期待をされます。また、JR四国の収益アップに伴う四国の鉄道ネットワークの維持に加えまして、本県の場合には、九州新幹線の鹿児島中央駅で見られますような終着駅効果も期待できるのではないかと考えているところでございます。
他方、新幹線の整備の条件としましては、第1に、安定的な財源見通しの確保、第2に、収支採算性、第3に、投資効果、第4に、営業主体としてのJRの同意、第5に、並行在来線の経営分離についての沿線自治体の同意の5つの項目が政府・与党の確認事項として示されているところでございます。四国への新幹線の導入は、非常に夢のある話でありますが、他方、この条件のクリアには、まだ課題があるものと認識をいたしております。本県では、防災・減災対策といった早急に対応しなければならない課題がございますが、新幹線整備が進む他地域との競争におくれをとらないために、また四国全体の浮揚のチャンスでもありますことから、今後とも経済界などから幅広く御意見をいただきながら、新幹線導入の効果や課題などについて、将来を見据え、大局的な見地に立って四国4県で連携し、さまざまな可能性を探ってまいりたいと、そのように考えておる次第であります。



南海地震対策

○桑名
南海地震対策について質問をいたします。南海トラフの巨大地震モデル検討会は、想定される震度分布と津波高を発表いたしました。「津波 黒潮町最大34メートル予測」との報道に、県民は恐怖と失望感を感じたのではないでしょうか。しかし、その後知事より、これは東日本大震災の教訓を踏まえた、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震として推計したものとの説明がありました。数字に踊らされることなく、冷静に対応していくことが大切であります。
千年に一度の最大規模を想定した備えはしなければなりません。ただ、1つ気にかかることは、津波高の公表以来、私も各地域の自主防災組織や町内会の会合に参加をしておりますが、今の県民の関心事は、東日本大震災で記憶にも新しい津波の被害が中心になっていることです。今後予想される南海地震は、家屋の倒壊や火災で多くの被害が出た阪神・淡路大震災と、家屋の倒壊は少なかったが津波による被害が大きかった東日本大震災をあわせたものと言われています。津波に対する避難路や避難施設は、しっかりと住民の意見を聞き、行政としてもその確保や整備について責任を果たさなければなりません。しかし、避難路や避難施設は避難するまでの安全が確保されなければ利用できません。今こそ県民の皆さんに対し、家屋の耐震化や室内の安全対策など、地震発生時点での安全の確保について全県にわたる啓蒙運動を行い、足元をさらに点検することが必要と考えます。また、大切なことは自助、共助、公助の役割分担をはっきりと認識させることではないでしょうか。
自分の命は自分で守るという意識を県民にどのように持たせ、また津波対策だけではなく揺れや火災に対する対応をどう図っていくのか、危機管理部長にお聞きいたします。



○危機管理部長
南海地震対策に関しまして、まず県民の皆様の自助意識をどう高めていくのか、また津波以外の揺れなどへの関心を高め、対応していくことについてお尋ねがありました。
防災対策の基本は、自助7割、共助2割、公助1割と言われておりまして、県民を挙げて南海地震に備えていきますためには、お話のありましたように、何よりも自助が大切だと考えております。東日本大震災による県民の皆様の防災意識の高まりをとらえまして、自助の大切さや具体的な自助の実践例などを示した改訂版の「南海地震に備えちょき」を県内全世帯に配布し、県民の皆様の防災意識の向上に取り組んでまいりました。今後におきましても、この冊子を活用し、防災関係のイベントや講演会などあらゆる機会をとらえて、県民の皆様に津波だけではなく、揺れや火災を含めた防災対策における自助の意識の浸透に努めてまいります。また、昨年実施しました県民世論調査では、地震が起きた場合にどのような危険があると思うのかとの問いに対し、沿岸部にお住まいの方々でも、「揺れで建物に被害が出る」、「津波による被害」と答えた方の割合はともに約8割となっております。この2つに対する県民の皆様の関心の高さがうかがわれるものだと思っております。
しかしながら、こういうふうに関心は高うございますが、揺れに対する自助としての備えについては、家具などの転倒防止のため金具などで固定をしている方が2割にも満たない、こういった状況があります。こうした状況にあらわれていますように、必ずしも自助の実践に結びついていない、そうした結果をあらわしているんではないかというふうに思っております。このため、県といたしましては、家具の固定化など室内の安全対策や、住宅の耐震化に対する支援などを通じまして、県民の皆様の防災意識のさらなる向上と自助に向けた具体的な取り組みの促進に努めてまいります。また、あわせまして、昨年9月の議会での御提案を受けまして、県職員OBの支援をいただく仕組みの一つとしまして立ち上げております防災備えちょき隊を県内各地に派遣することによりまして、住民の皆様の自助意識の向上につなげてまいりたいというふうに考えております。


○桑名
次に、南海地震発生時の県職員の体制についてお聞きをいたします。地震は、台風のように予測できるものではなく、東日本大震災のように平日の昼間に発生するとは限りません。最悪の状況を想定した体制や訓練がなければ、南海地震応急対策活動計画も絵にかいたもちになってしまうことでしょう。例えば6月の土曜日深夜2時、満潮、天候は風強く大雨、梅雨どきでもあり山崩れの起こり得る状況でマグニチュード9、震度7の巨大地震が発生、電気、通信は壊滅。このような状態で、どのような手段で職員のまずは安否の確認をとるのか、総務部長にお聞きをいたします。



○総務部長
南海地震発生時の県職員の安否確認の手段についてのお尋ねがございました。
南海地震が発生した場合には、直ちに全庁を挙げて応急的な災害対応業務に当たることとしておりますので、そのための初動態勢は可能な限り機敏に整えることが必要でございます。このため、県では職員の安否確認の実施手順を定めており、発災後、総務部から各部局主管課へ、各部局主管課から所管の各課室、出先機関へという情報伝達の流れで、順次安否情報を収集することとしておりますが、御質問のように情報通信網が壊滅状態に陥った場合には、現在の人手を介した安否確認は大変困難になることが想定されます。
平成23年12月に、総務省の大規模災害等緊急事態における通信確保のあり方に関する検討会が取りまとめた報告によりますと、東日本大震災のときは、メールなどのパケット通信のほうが、固定電話や携帯電話などの音声電話に比べてつながりやすい状況にあったとされております。このため、県といたしましては、こうした状態でも職員の安否確認情報が迅速に収集できますよう、高知県総合防災情報システムの一環として、安否確認等を行うためのメールを職員の携帯端末に自動配信し、職員からの返信を即座に受信することのできる仕組みを危機管理部とも連携しながら追加的に整えてまいりたいと、このように考えております。

 
○桑名
出先機関のうち、特に初動態勢が必要な土木事務所、福祉保健所の所長は長としての判断を下し、陣頭指揮をとらなければなりませんが、現在の各所長は所管区域内に居住しているのか、総務部長にお聞きをいたします。


○総務部長
特に初動態勢が必要な土木事務所や福祉保健所の所長が、所管区域内に居住しているのかとのお尋ねがございました。現在、所管区域に居住している土木事務所長は、所内事務所長を含む12名のうち6名でございます。また、福祉保健所長については5名中1名が所管区域に居住しております。なお、所管区域外に居住している各所長はいずれも高知市周辺からそれぞれの勤務公署に通勤しているところでございます。


○桑名
安全が確認された職員は、どの時点で職場に向かうのか。当然、津波が襲ってくることが予想され、一定落ちついたときに職場に向かうことになるでしょうが、そのとき本庁は浸水状態であり、登庁は極めて困難であることが想定されます。この状況で、本庁、出先機関それぞれに登庁可能な職員数を把握しているのか、あわせて危機管理部長にお聞きをいたします。



○危機管理部長
安全が確認された職員がどの時点で職場に向かうのか、また登庁可能な職員数の把握についてお尋ねがございました。平成22年に策定いたしました現在の南海地震応急対策活動計画では、勤務時間外に南海地震が発生した場合、職員はまず家族の安全を確認した後、自分の身の安全を図りながら、徒歩や自転車、オートバイなどにより職場に向かうこととしております。ただ、職員の自宅が津波の浸水区域にある場合や自宅が倒壊したり家族が死亡した場合などには、そうしたことへの対応のめどが立ち次第、職場に向かうこととなっております。また、自宅から職場までの距離がおおむね20キロメートル以上の場合には、災害対策支部や災害医療対策支部に位置づけられました最寄りの土木事務所あるいは福祉保健所に参集することとしております。
勤務時間外に地震が発生した場合における職員の参集状況につきましては、同じく平成22年度の調査によりますと、地震発生から24時間以内、1日後の所属への参集率でございますが、これは本庁では1,661人の職員中676人、41%、出先機関では2,065人中606人、出先機関の平均といたしましては29%の参集率となっております。この参集率は、平成17年の津波浸水予測をもとにして、所属への参集手段を徒歩とした上で、先ほど3つの手段を申し上げましたが、この参集率の算出に当たりましては徒歩で来るとした場合で、それに要する時間に、自宅が浸水区域にある場合はプラス48時間、通勤経路が浸水区域にある場合には6時間余計にかかるという、そういった要素を加えて算出しております。現在、秋に向けて第二弾の津波浸水予測や被害想定の作業を進めておりますが、この第一弾の内容を見ましても、平成17年の想定より浸水域は拡大し、浸水深も深くなっておりますため、改めて参集率を調査いたしまして、新たに作成する応急対策活動計画に生かしていきたいというふうに考えております。


○桑名
地震発生後の県の業務は、混乱をきわめる中でも、次々とこなしていかなければなりません。そういった場合の指揮者は、日ごろから危機管理システムを理解するとともに危機管理時における指揮者としての能力の向上も図っていかなければなりません。そのためにも、部長、課長、チーフなどそれぞれの段階において、有事に対する心構えを養う危機管理研修や訓練を定期的に行うべきと考えますが、危機管理部長にお聞きいたします。

 

○危機管理部長
有事に対する心構えを養うための危機管理研修あるいは訓練についてお尋ねがございました。職員の果たすべき役割に応じた研修や訓練、これは危機事象への対処能力を高める上で重要なポイントであるというふうに認識しております。南海地震の発生直後には、限られた人員体制で、かつ十分な情報も得られない中で、迅速な判断や指示をしなければならないことが想定されますため、幹部職員の危機管理能力を高めることは、特に重要であります。そのため、これまでにも市町村長や防災関係機関の長、県の幹部職員などを対象としたトップセミナーを開催してまいりました。また、災害対応の最前線で業務に当たる職員も、極めて厳しい状況の中で、人命救助や物資調達を初めとする膨大な業務を関係機関と調整しながら実施していく必要があります。
このため、平成22年度からは、どんな状況下でも災害対策本部が本来の機能を発揮することや、個々の職員の災害対応能力の向上を目的に、消防や自衛隊などの応急救助機関、そして四国電力やNTTなどライフラインを所管する機関の方々にも参加していただき、危機管理部の職員のほか関係する課室の長や職員が、それぞれの職責に応じた役割を果たすための実践的な図上訓練を行っております。南海地震の切迫度が高まる中、甚大な被害が想定される本県にありましては、少ない職員で応急対策を実施しなければならないことや、一人一人が組織として遂行すべきことを理解し、的確に行動できる体制づくりが重要であります。お話しのありましたような部長、課長、チーフなど、それぞれの段階における研修や訓練は、危機管理を行っていく上でも非常に重要な視点であると考えております。そのためにも、職員がどのようなトレーニングを積んでいけばより効果が上がるのか、研修や訓練のあり方につきまして、先進地や防災関係機関などの事例を研究してみたいというふうに考えております。


○桑名
さて、私は昨年の9月定例会本会議において、本県では毎年貴重な技術や経験を身につけた職員が多く退職しており、この職員OBを予備役として登録し、災害時には県職員を補佐して業務に当たってもらうことでマンパワーを確保することが必要ではないかと質問したところです。これに対し知事から、県職員OBの支援をいただく仕組みを検討するとのお答えをいただきました。現在、支援の仕組みづくりを鋭意検討中だと信じますが、このことについては警察においても検討をしていただきたいものだと考えております。徳島県警においては、災害時における緊急支援員制度を新設し、既に警察官OB約200人が登録をしています。緊急支援員の業務は、被災地域での行方不明者の捜索や救援活動に現職警察官を大量に投入した場合、手薄になる警察署や交番などで後方支援を担ってもらうものです。私も、宮城県警の警察官の被災地での実体験を現地でお聞きいたしましたが、その業務は想像を絶するほど莫大であり、困難をきわめたそうです。要は、人手が大幅に不足していたのです。
災害時の初動態勢の確保、被災地の治安維持、御遺体の早急な身元確認、莫大な事務作業の処理などを円滑に図るためにも、ぜひ本県においてもOBを予備役として活用する制度を構築する必要があると考えますが、警察本部長に御所見をお聞きいたします。



○警察本部長
災害時における警察活動を円滑に行うため、警察官OBを予備役として活用する制度を構築してはどうかとのお尋ねがございました。
議員御指摘のとおり、南海地震等の大規模災害発生時におきましては、多くの警察官を現場に投入して救出、救助活動や捜索活動に当たらせることになりますので、警察署や交番などにおける活動体制が弱まることが予想されるところでございます。県警察におきましては、平成22年8月に県警察OBで組織する高知県警友連合会との間で、警察職員を大量動員する大規模警備等の実施に伴って勤務員が不在となる交番などにおいて、県警察OBがボランティアで支援活動を行うという協定書を締結しておりますが、議員御指摘の徳島県警察の緊急支援員制度も参考として、大規模災害発生時にOBの方々にどのような立場でどのような活動をお願いできるかという観点から、現在の協定書の見直しも含めまして、災害発生時の地域の安全に資する施策を検討してまいりたいと考えております。



企業誘致の補助金のあり方

○桑名
誘致企業の補助金のあり方について質問いたします。朝日新聞に、補助金の支給を受けた誘致企業が、撤退や規模縮小をした場合の企業の責任についての記事が掲載されました。その内容は、これまで各自治体は競い合うように巨額の補助金で企業誘致を進めてきましたが、その企業が業績不振や方針転換で自治体の意に反して短期間での撤退、縮小する事例が相次いできたことに対し、各自治体で補助金の返還請求を求め出してきたとの報道です。現在、秋田、長野など7県が、期待した雇用や税収が得られなかったとして補助金の返還を求め、その結果、約11億6,200万円が返還されています。
また、これも報道によりますと、長野県伊那市では、県が3億円、市が1億5,800万円を補助した企業が5年で撤退し、市側は短期間での撤退は想定外として補助金の全額返還を要求しました。しかし、企業側は、市条例には最低限の操業期間を義務づけるものがないと返還を拒否したため民事調停となり、結果、企業側が1,000万円支払うこととなりました。市側は、補助金返還を求める具体的な取り決めがなかったので、これを受け入れざるを得ないとし、一方、長野県は返還規定を盛り込んだ規則があり、3,918万円を返還させました。本県においても、ミネラル調整液の製造事業は、大口取引先とされていた県外企業がほとんど購入しなかったことが要因で、累積赤字は6,000万円を超え、撤退することとなりました。これは企業誘致ではありませんが、県民の税金で企業の要望をかなえた結果がこのありさまであり、誘致企業の撤退と同様の事例であると考えます。
長引く円高不況や消費の落ち込みによる工場閉鎖や規模縮小、海外への移転など、今後も不安定な企業経営が予想される中、企業誘致政策は、これまでと同じではリスクが大きく慎重にならざるを得ません。他県においては、工場の海外移転はとめることができないと見て、国内に残る研究部門の誘致に優遇策を施すなど方針を転換しております。また、短期間の撤退、縮小に対し補助金の返還規定を新設するなどの動きも出てきております。これらのことが企業進出の足かせになってはいけませんが、一定の防護策をとることも必要と考えます。
全国的な動向を踏まえ、今後の誘致企業に対する補助金についてどのように対応していくのか、商工労働部長にお聞きをいたします。



○商工労働部長
立地補助金の対象となった企業に関して、短期間で撤退、縮小する事例が全国的にも相次ぐ中で、立地補助金のあり方をどう考えるかについてお尋ねがありました。
本県にとりまして企業立地の推進は、雇用の拡大や産業振興を実現していく上で大変重要な政策だと考えています。そのため、昨年度、企業立地における補助金を全国トップクラスの制度に改正し、重点的な取り組みを進めてきたところであります。平成21年からの3年間で、延べ30件の企業立地が進み、本格的な操業時には約1,000人の新規雇用と約250億円の出荷額が見込まれております。大消費地から遠いという地理的なハンディキャップや企業集積が小さいといった環境にある本県において、企業立地を進めていく上で、この補助金は大変有効な支援策でありますので、今後ともフルに活用しながら誘致活動に取り組みますとともに、立地した企業が長期にわたって事業を継続し発展していただくことができますよう、これまで以上にしっかりしたアフターフォローにも努めてまいります。
一方、議員のお話にもありましたように、誘致企業が短期間で撤退や規模を縮小する事案が全国的に出てくる中、立地補助金の返還規定を補助要綱等に規定する自治体が出てきております。本県では、こうした事案に対しましては、これまで県全体の補助金の取り扱いを定めた補助金交付規則を基本として対応してきましたが、今後、そうした事案が生じた際に企業との補助金に係るトラブルを避ける観点からも、改めて立地補助金の要綱等に最低限の事業継続期間を明文化することを検討したいと考えていますが、その際には本県への誘致の優位性をどう確保するのかといった点も考慮しながら、適切に判断したいと考えております。



高知競馬について

○桑名
高知競馬について質問いたします。高知競馬のみならず、全国の公営競技を取り巻く状況は、売上金の減少が続き、厳しくなる一方です。全国地方競馬の売り上げは、平成3年度9,800億円をピークに、平成22年度は3,300億円と減少の一途をたどっています。こういった状況の中、地域振興の面で重要な役割を果たしている地方競馬の活性化を図るとともに、ファンにとっての競馬の魅力を高め、競馬の振興を図る必要から、競馬法の一部を改正することとなりました。6月20日に国会で可決された改正法の内容は、地方競馬への支援措置を5年間延長するとともに、勝馬投票券の魅力を高めるため、払い戻し率を一定の範囲内で競馬主催者が定めることができるというものです。
 平成19年の競馬法改正時は、地方競馬活性化事業としてナイター設備の整備を行いましたが、今回の競馬法の改正は高知競馬の活性化にどう影響を与えるものか、またどのように活用していくのか、農業振興部長にお聞きをいたします。



○農業振興部長
 今回の競馬法改正によります高知競馬への影響とその活用についてお尋ねがございました。
 今回の競馬法の改正は、平成24年度までとされていました地方競馬に対します中央競馬からの財政支援の延長と競馬主催者が払い戻しの割合を法定の範囲内で自主的に定めることができるようにされたものでございます。地方競馬への支援につきましては、地方競馬全国協会において平成25年度以降の次期活性化方針が今年度中に策定され、農林水産大臣の承認を受けることとなる予定でございます。この方針の策定に向けて、高知競馬といたしましては、地方競馬と中央競馬が一体となって競馬市場の確保と活性化を図ることを最重点課題に掲げ、全国広報の拡充や全国イベントヘの支援措置など、競馬ファンのみならず国民全体ヘアピールしていく施策を取り組んでもらうよう提案しているところでございます。
 また、今回の払戻金の算出方法の見直しでは、従来の約75%であった払い戻し率が70%を下限として、今後、農林水産大臣が定めます率の範囲内で各主催者の裁量で自由に定めることが可能となりました。このことを生かしまして、他の競馬主催者や他の公営競技の動向も注視しながら、例えば3連単など的中率の低いかけ式の配当を下げまして、その分を的中率が高く配当の低い単勝や連勝単式などのかけ式の配当に回すなど、払い戻し率の設定を工夫し、競馬ファンを開拓するとともに、売り上げの拡大につなげていきたいと考えております。


○桑名
高知競馬の運営状況ですが、平成20年度に単年度黒字を確保し、21年度は夜さ恋ナイターを導入するなどさまざまな取り組みを行い、売上金を100億円にまで伸ばし、単年度赤字を出さない運営が図られています。23年度の収支は、まだ出ておりませんが前年度並みの黒字が見込まれております。今後も、県民の娯楽の一つであり、400人の競馬関係者が働く高知競馬を何とか存続させなければならないと考えます。平成15年2月議会で、橋本大二郎前知事の赤字が見込まれるときは年度の途中であっても競馬の開催を取りやめるとの答弁があります。
 尾ア知事は、就任直後の平成19年12月議会で、「新たな運営赤字額について県民の負担を求めない」との答弁をしていますが、2期目の今もその考えは変わらないのか、あわせて将来にわたる安定経営をどう図っていくのか、知事にお聞きをいたします。



○知事
高知競馬の運営について、県民負担に対する考えと将来にわたる安定経営をどう図っていくのかとのお尋ねがございました。平成19年12月議会におきまして、新たな運営赤字について県民に負担を求めないと答弁をさせていただきましたが、今後におきましても、高知競馬の運営の原則として堅持していきたいと考えております。高知競馬では、通年ナイターへの移行やインターネットでの販売、他の競馬場との連携による販売の促進などの取り組みによりまして、自場の売り上げを平成20年度の39億円から平成23年度には71億円へと飛躍的に伸ばすことができました。今後は、これまでの取り組みをより強化していくとともに、夜さ恋フェスティバルや福永洋一記念イベントなどの全国的なイベントの魅力に一層の磨きをかけ、個性的な高知競馬をより積極的に売り出していくことが重要だと考えております。また、本年10月からは、新たに中央競馬におけるインターネットでの高知競馬の販売も始まりますが、これを機に高知競馬の新たなファンや市場を開拓し、売り上げのさらなる拡大を図り、経営の安定化につなげていきたいと考えております。



子供の生活習慣病について

○桑名
 子供の生活習慣病対策についてお聞きをいたします。高血圧、脂質異常、糖尿病などの生活習慣病は万病のもととなり、本県においても予防、改善を図るための対策を講じています。そもそも、生活習慣病とは、健康的ではない生活を続けた結果生じる病気であり、本人の自覚と心がけ次第で予防と改善が図られるものです。さて、この生活習慣病が大人だけではなく子供たちにもあらわれ、問題視されてきました。特に脂質異常や肥満、肝機能障害などが見受けられるようになってきたとの報告もあります。
私は、ことしの3月にWHOの健康をキーワードにしたまちづくりを目指す千葉県市川市でお聞きしましたが、小学5年生と中学1年生合わせて4,600人の血液検査をしたところ、生活注意が20%、健康相談・個別指導対象が5%、二次検診・要医療が5%と、何かと健康に問題のある子供が全体の30%を占めたそうです。市川市では、この結果に驚き、医師会や大学と連携をし、検査結果に基づく健康指導や運動指導、さらに食生活との関連調査などを行い、改善に向けた取り組みを行っております。本県においても、同様の結果が出ることが予測されます。大人と違って、子供たちに心筋梗塞や脳卒中が今すぐ起こることはありませんが、このまま放置していれば、高い確率で大人の生活習慣病へと移行していくことが考えられます。しかし、子供の生活習慣病は、対応の仕方次第でほぼ完全に予防できるものです。
こうした状況のもと、知事は、日本一の健康長寿県構想の中には明確に位置づけされていない子供の生活習慣病をどのように認識し、対策を講じていくのか、お聞きをいたします。



○知事
子供の生活習慣病をどのように認識し、対策を講じていくのかについて、お尋ねがございました。子供のころから規則正しい食事や運動などの生活習慣を身につけることは、健康長寿の基礎となり、重要なことと考えております。県では、日本一の健康長寿県構想の中に、日々の健康づくりの推進として、よさこい健康プラン21に基づく施策を位置づけておりまして、子供を含めたすべての世代を対象にした生活習慣病予防対策に取り組んできております。例えば、食生活改善推進員が保育所や小中学校に出向き、朝御飯や野菜を食べることの大切さを子供に直接伝える食育講座の開催や、地元のスーパーマーケットと協働で実施する食育イベントを通じまして、保護者世代への働きかけを行っております。また、県教育委員会では、毎年、県内の小学校5年生を対象に、生活習慣ふりかえり票を活用して、生活習慣の改善の必要がある子供に指導を行うなど、望ましい生活習慣への意識を高める取り組みを支援しています。
しかしながら一方で、生活習慣病の危険信号の一つである子供の肥満につきましては、文部科学省の平成23年度学校保健統計調査によりますと、11歳の肥満傾向児の割合が全国で一番高い状況でありました。また、昨年県が実施しました県民健康・栄養調査の結果から見ますと、働き盛りの世代は肥満者の割合が高く、運動習慣のある人が少ない、20歳代女性や30歳代男性の朝食欠食率も高い傾向にあるなど、保護者世代に当たる世代に生活習慣の課題があることもわかってきております。子供の健康づくりにつきましては、家庭での規則正しい生活習慣が重要でありますので、保護者の皆様方にも子供の健康づくりの重要性をさらに啓発してまいりますとともに、現在行っている次期よさこい健康プラン21の改定に向けた見直しの中で、これまで以上に教育委員会との連携をより強化した事業を組み立てまして、健康長寿県構想に位置づけ推進をしてまいり、そのように考えております。


○桑名
また、本県においては、「早ね 早おき 朝ごはん」、そして運動という基本的な生活習慣の確立に向けて家庭と学校が連携をして取り組むこととしていますが、昨年の文部科学省の調査では、小学生の体重は全国的にスリム化傾向であるところ、本県小学6年生女子は体重が増加し、肥満率は全国ワーストワンで、また小学6年生男子の肥満率も全国平均を上回っています。こういった中、まずは子供たちの現在の健康状態を調査することが必要であり、その結果を家庭にフィードバックし、家庭と学校できめ細やかな指導をしていくことが健康づくりの第一と考えます。今年度は、土佐市において血液検査を実施します。また、全国的に血液検査を実施している市町村がふえてきていると聞きます。
本県においては、このような検査の実施を市町村に促し、また血液検査等、子供の生活習慣病健診に要する経費を支援していく考えはないのか、知事にお聞きをいたします。



○知事
子供の生活習慣病対策としての血液検査についてお尋ねがありました。現在、小中学校では、身長、体重、視力、聴力、尿検査といった項目の健康診断が学校保健安全法に基づき実施されておりますけれども、その中に血液検査は含まれておりません。そのような中で、平成23年度には、宿毛市、土佐清水市など7市町村で、小中学生を対象に子供の健康状態を把握することを目的とした血液検査を実施しています。こうした子供の血液検査を実施するに当たりましては、検査結果の正常とする値の基準が明確でなく、検査結果による保健指導体制もまちまちでありまして、現状では県内統一的に血液検査を実施するに至っていないという状況であります。まずは、県としまして、既に血液検査を実施しております市町村の協力をいただきながら、実施の方法や検査結果のデータを収集・分析するなどしまして、現状把握や課題を抽出し、専門家の御意見を伺いながら、その子供の生活習慣病予防のより有効な手だてとしてどうかという点などについて検討を重ねたい、そのように考えています。



高知県版学力テスト

○桑名
高知県版学力テストについて質問をいたします。本県では、文部科学省が小学6年生と中学3年生を対象に毎年行う全国学力テストとは別に、小学5年生と中学2年生を対象とした県独自の学力テストを今年度から実施いたします。このような県独自の学力テストは、ほかの県においても行われる予定です。近くでは、愛媛県で小学5、6年生、中学2年生を対象に実施されます。予算は、本県が約1,950万円で、愛媛県は約1,800万円です。予算は同程度ですが、本県は2学年で年1回の実施に対し、愛媛県は複数回の実施です。実施内容を比べると、愛媛県は問題作成から採点、集計、分析はすべて自県の教育委員会で行いますが、本県は問題作成と分析については教育委員会で行い、採点と集計は県外業者が行います。
なぜ採点や集計が教育委員会でできないのか、疑問を感じます。予算面の話だけではなく、採点と集計を県外業者が行うため、学力テストの実施から結果公表までのタイムラグが生じ、教育的効果を生み出す上でマイナスに働くのではないか、危惧します。教員や生徒は学力テストの結果を早く知りたいはずであり、また教員においては、採点や集計をすることで生徒の学力水準の実態を肌で感じられるのではないでしょうか。この問題について、2月定例会の総務委員会で加藤委員が同様の質問をしており、教育委員会は、自分たちの力で採点をして子供の実情に合った指導に返すことを目指す、ただ、今は業者の力をかり、3年後から自分たちの力で採点をするとしています。教育の質の向上を図るとは、教師の資質を高めることであり、教師の指導力の向上なくして生徒の学力、体力、人間力の向上など図れるはずはありません。なぜ、採点と集計を県外業者に委託したのか。
また、教師が自分たちの力で採点や集計を行うまでの間、そのテクニックやノウハウをだれがどのようにして、どこで蓄積していくのか、具体的方策をお聞きいたします。
 さらに、本県学力テストは年1回です。複数回実施することで、生徒の学力の定着状況をより詳細に把握できるのではないかと考えますが、教育長にあわせてお聞きをいたします。



○教育長
県版学力調査に関しまして、なぜ採点と集計を今回県外業者に委託するのか、またみずから採点、集計を行うまでの具体的方策と調査の実施回数についてお尋ねがございました。関連いたしますので、あわせてお答えをさせていただきます。
県版学力調査については、県全体で統一した採点基準に基づくデータが必要であることから、全国学力・学習状況調査などの採点、集計について実績のある業者に委託することとしました。なお、県内には全国的な実績を持つ業者がないため、県外業者の中から委託先を選定することといたしております。平成26年度からは、みずからの力で採点、集計を行っていく予定であり、それまでの間に各学校における採点の精度を高め、集計システムの構築を行っていく必要があります。具体的な方策として、採点に関しましては、全国学力・学習状況調査や県版学力調査の実施の際に、各学校において自校採点を行い、専門業者の採点結果との比較を行うとともに、全国学力・学習状況調査の活用に関する研修会や県教育委員会の学校訪問などを通じて、特に採点のばらつきが想定される記述式問題について、その平準化を図ってまいります。
なお、本年度の全国学力・学習状況調査においても、既に約7割の学校が自校で採点を実施しており、こうした取り組みを積み重ねていくことが重要であると考えています。また、集計に関しましては、委託した専門業者の集計のノウハウを参考にしながら、学校現場や市町村教育委員会の意見も踏まえ、集計システムの構築を検討してまいります。次に、調査の実施回数につきましては、本県の場合は、まずは各学年における学習の定着状況を把握し、次なる手だてを講ずるというサイクルを確立させていくことが何より重要であり、当分の間は年1回の調査を着実に実施していきたいと考えております。なお、次年度以降は、段階的に対象学年や教科を拡充させることも検討してまいります。



観光特使の活動

○桑名
 最後に、観光特使の活動についてお聞きいたします。観光特使は、現在で320名にまでふえ、特使の居住地は北海道から九州まで全国に、そして国内だけでなく外国にまで広く及んでおります。また、その経歴も、経済人、文化人、芸能人、スポーツ選手などと多岐にわたっています。観光特使の日ごろの活動は、県内施設の入場券として利用できる観光特使の名刺を配布していただくことで、本県への誘客や関心を高めるものです。観光特使と県との連携については、県の観光政策の説明や県産品の利用促進への協力依頼のため、観光特使交流会を東京と大阪で開催しています。これらが、現在の観光特使の主な活動となっていると思いますが、観光特使の皆さんは本県に魅力を持ち、愛着も感じ、さらにそれぞれの世界で経験や実績を積んできた方ばかりです。本県の観光振興のため観光特使にはそれぞれ御活躍をいただき、成果を上げていますが、せっかくの御縁でもあり、観光や県産品のPRだけでなく、県政に対する御意見をいただくことも県勢発展のために必要と考えます。
おもてなし課では、観光特使との連携をさらに深め、観光振興だけでなく産業振興にもつなげることを目的とした高知県観光特使情報共有システムを構築しておりますが、どのように活用し、どのような成果を上げているのか、観光振興部長にお聞きいたします。



○観光振興部長
観光特使の情報共有システムをどう活用し、どのような成果を上げているのかとのお尋ねがありました。
昨年8月に構築いたしました観光特使の情報共有システムは、特使の皆様の専門性や発信力を産業振興など県政のさまざまな分野につなげることを目的に、特使お一人お一人の御了解をいただきました情報をデータベース化し、県庁内で共有しております。昨年度は、このシステムを通じて、県立農業大学校の学生向けの講演や文化広報誌への寄稿を複数の特使に依頼した実績があります。今年度に入り、改めて政策調整会議の場などを通じて活用を呼びかけた結果、医療・健康分野において開催されるフォーラムの講演、地域福祉分野や商工分野において開催される全国規模のイベントヘの出演など、現在調整中のものも含め5件の依頼や照会があり、活用の分野が広がりつつあります。今後も引き続き、このシステムの積極的な活用を働きかけていくことで、観光特使の皆様の多方面にわたる専門知識や人脈などを生かし、県勢発展につなげていきたいと考えております。


○桑名
また、現在の観光特使交流会とは別に、もっと観光特使と県政全般にわたって意見交換ができる仕組みづくりや場の提供をする考えはないか、知事にお尋ねします。



○知事  
現在の観光特使交流会とは別に、観光特使と県政全般にわたって意見交換ができる仕組みづくりや場の提供を行う考えはないかとのお尋ねがありました。観光特使の皆様には、その役割として御自身の専門分野を通じた本県の観光情報の発信やPRを行っていただくとともに、本県の観光に関する御意見や御提言をお願いしております。また、観光分野以外でも日ごろの活動の中でお気づきの点や御提案などをお受けした際には、それぞれの所管の部署において対応させていただいております。
昨年度は、こうした取り組みに加えまして、観光特使の方々との連携を一層深める目的もありまして、観光特使交流会、こちらを東京と大阪で開催して、本県の観光の取り組みを御説明しますとともに、まるごと高知を積極的に使ってくださいといった具体的な御協力につきましてもお願いしてきたところであります。今年度に予定しています交流会では、観光キャンペーン、リョーマの休日、さらに第2期に入った産業振興計画など、県政の動き全般につきましても御説明させていただいた上で、観光を初めとする産業振興全般について意見交換を行いたいと考えておりますし、今後さらに観光特使の皆様の多方面にわたる専門性やネットワークを県勢発展に生かせるような新たな仕組みがないか、それはぜひ考えさせていただきたいと、そのように考えております。



第二問

○桑名
 それぞれ御答弁ありがとうございました。
まず、南海地震対策でございますが、今、南海地震に取り組んでいること、そしてまたその姿勢というものは本当に評価できるところでございます。これからも鋭意努力を続けてもらいたいと思います。特に、行政というものは、県民の命と財産をこの災害から守るということと、その後、災害が発生した後に応急復旧、復興まで、これ最後までやり遂げなければならない。そして、これは必ず成功させなければならないというのが、行政機関に与えられた使命でございます。そして、この中で一番大切なことがやっぱり初動対応だと思いますね。東日本大震災で、あの原発事故が起こりましたけれども、あれも初動態勢のまずさから、今ここまで来ているわけでございますので、その初動態勢をどう組むのかということは、本当にこれは研究をしてもらいたいと思います。
そして、その初動態勢の中で一番大切なことは、人員の掌握なんですね、一番しなければならないことは。だれが来るのかわからない、所属長が生きているのか死んでいるのかわからないということであれば、これはもう機能しないわけでございます。この安否確認というもの、今お話を聞きますと研究しているということでございますが、地震はいつ来るかわかりません。あした来るかもわからないわけでございますので、これはもう早急にそのシステムというものを確立していただきたいというふうに思います。そこで、危機管理部長と総務部長にお聞きをいたしますが、今総務部長に出先機関の所属長が近くに、所管内に住んでいるかどうかというお尋ねをいたしました。ほとんどが高知市から通っている。通っていないところは、通勤ができない幡多地域もしくは安芸地域の室戸のほうになろうかと思います。
それで、各官舎というものがないからそういうふうになっているかもしれませんが、あるところもお聞きいたしますと、土佐清水の土木所長宅は昭和43年に建てられたものであって、また宿毛の土木事務所の所長宅は昭和38年に建てられた、それで耐震がされていないということで、現場で一番命が助からないといけない人がこんなようなところに住んでいること自体、私は問題だと、まずは思います。これからこの所長宅とか、また職員の皆さんの待機宿舎というものを新しくつくるというようなことは、もうこれ財政上困難であることはわかっておりますけれども、せめて借り上げでも結構だと思いますが、身の安全を確保できるところにそういった人たちを住まわすということも検討していっていただきたいと思います。
その中で、まずは危機管理部長に、今総務部長が言われました所属長がほとんど住んでいないというような、近くにいないという実態をどのように認識するのか、お聞きをしたいと思います。
総務部長においては、今後、このような状況というものは人事も含めていろいろ考えていかなければならないと思いますが、これは土木と保健所だけですよ。あと、林業とか農業とかいろんな出先機関がある。これ、ほとんど同じような状況でもあろうと思うし、所属長だけじゃないと思うんですね。これは当然職員の方も同じ比率で近くには住んでいないわけでございますので、それをどう改善していくのか、総務部長にお聞きをしたいと思います。
それと次に、教育長でございますけれども、その採点と集計というものを県外業者に頼んでいるということでございます。それぞれ業者はノウハウを持っておると思いますけれども、統一性を保たなくちゃいけないということですが、私は何年その業者に頼んでも、最後の部分のノウハウというものは、この業者も高知県教育委員会に教えることはないと思うんですね。そのノウハウを教えてしまったら、自分たちの商売が成り立たないわけでございまして、やっぱり最初からそういったことを自分たちで、教育委員会の中で統一性はどう保つのかということを研究するのが、私は第一だというふうに思います。
特に、採点する人というのは、これは高知県の教員以上のレベルの人じゃないと思うんですね。これはわからないと思う。だれがそうしたら採点をするのか、その点を教育長にお聞きしたいと思います。平成24年度の予算は通っております。要は、来年度早く、今からでも研究をして、自県の中で、自分たちの中で採点と集計をすることができるかできないか、第2問、聞きたいと思います。
それと、これは要望でございますけれども、子供の生活習慣病対策です。大人に対する生活習慣病というのは、これはお酒飲んだりたばこ吸ったりするのは、みんな覚悟して酒飲みたばこ吸っているんですね。生活習慣病になるのも、これは自己責任の中だと思います。これを少なくするというのも、一つ手だと思いますけれども、やはり親の無知から来るこの食生活の乱れで、責任のない子供たちが生活習慣病にかかっているということは、こういったところに私はもっと深く行政というものは入っていかなければならないんではないかなというふうに思います。ですから、これから日本一の健康長寿県を目指すならば、子供の健康というもの、これは子供はわからないわけですからね。そこは、しっかりと行政が入り込んでいっていいんではないかなというふうに思います。
 2問でございます。



○危機管理部長
 災害対応時に関しましての御質問をいただきました。
 災害対応ということを考えますと、災害の場合というのは、お話がありましたように、特にその初期段階、ここが大事だと思っております。特に、その初期段階において、的確に判断をして組織的な活動というのをできるだけ早く開始する。これが肝になるんじゃないかなというふうに思っております。そうした大事な部分ですので、お話のありましたように、土木事務所とか福祉保健所とか、大きな役割を果たす部分でございます。そういったところでは、特にやはり所属長がおるとおらんとにかかわらずといいますか、おる場合はいいんですけれども、特におらん場合というのを想定して、そういう有事の体制あるいは指揮命令系統といいますか、そういったものを事前にきっちりと職員同士、所属の中で確認をとり合っておくということが欠かせないんではないかなというふうに思います。


○総務部長
 所属長の近傍居住の問題など初動態勢の確立についてでございますけれども、今危機管理部長がお答え申しましたけれども、所属長不在のときにつきましては、一般的規定として順次下位の者がその事務を代理することになっております。南海地震に特化しますと、南海地震応急対策活動計画の中におきましても、各班の行動は班長、所属長でございますが、班長の登庁を待たずに参集してきた職員で一番上位に当たる者がまず指揮をとり、各班の初動対応を開始する旨規定しているのもそういう考え方からでございます。南海地震応急対策活動計画につきましては、今年度見直しを予定しております。初動態勢の確立につきましては、議員から御指摘いただきました待機宿舎の点なども踏まえまして、この見直しの中で危機管理部、それから土木部等関係部局と連携しながら検討してまいりたいと思います。


○教育長
 県版学テの採点の件ですけれども、御指摘のように教員自身がみずから作問をし、採点、集計するのが理想であると考えております。しかしながら、例えば小学校でいいますと三百何十校ございます。三百何十人がそれぞれの学校で採点をすることになります。業者の場合ですと、どこか1カ所に集めてもっと少ない人数で集中的に採点をいたします。我々初めてこういうことをするわけでございます。ですから、今考えましても、2年間ぐらいは我々練習をして、3年目にはもう自分たちでやるように持っていこうというタイムスケジュールを考えてございます。他県でもう既にやっておられる県がもちろんございますけれども、長いところではこういうことを何十年の歴史を持ってやっております。つまり、言いかえますと我々の文化というものが、学校の文化というものが、いまいちということでございますので、早くそのレベルに持っていきたいと考えているところでございます。御理解のほどよろしくお願い申し上げます。


○桑名
 今、尾ア知事を初め、県では産業振興計画、それぞれの構想というものをつくって取り組んでおります。これをより実効性を高めるためには、魂というものを入れていかなくちゃいけない。その魂というものは県民の声であり、そしてまた思いであろうと思います。それを届けるのが我々議員であり議会であろうと思います。きょう知事からすばらしいメッセージをいただきました。池田勇人元総理大臣を上回るメッセージでございますけれども、きょう聞きましてさすがだなと思いました。私も県会議員としての使命を果たすべく、ここにお誓いをいたしまして、私の全質問とさせていただきます。ありがとうございました。